園だよりから【3月】「期待(きたい)」から「喜待(きたい)」へ Part2
「期待(きたい)」から「喜待(きたい)」へ Part2
-子供たちの活躍を、喜んで待ちたい-
園長 橋 本 光 生
昨年の三月にも綴ったことですが、私は桜を見る時、枝先に最初の一輪を見つけときが、
一番心が躍ります。
これから満開になっていくのが待ち遠しくて、一気に陽気な気分になるからです。
さて、春は三月。
三月を別の名で「弥生(やよい)」と呼ぶのは、草木がいよいよ生い茂る月を意味する
「木草弥や生ひ月(きくさいやおひづき)」からきたと言います。
まさに三月は、万物が成長し、希望が膨らむ月なのです。
さらに三月は、竹の節が上と下とを連ねて順々に伸びていくように、子供たちにとっても、
これまでの歩みを下の節に置いて土台にし、次なるステージに向かう月なのです。
ですから三月は、一年を振り返って「私は、これができるようになった」「これが得意になった」と、
咲き誇る満開の桜のごとく、自信たっぷりに自分のことを言えることが大切なのです。
ところで、文部科学省から出ている冊子の中に、「後伸びする力」という言葉が出てきます。
『幼児教育は、目先の結果のみを期待しているのではなく、生涯にわたる学習の基礎を作ること、
「後伸びする力」を培うこと』と。
すなわち、目先のことだけにとらわれず、将来のなりたい自分に近づいていくための力となる
「自立心」や「好奇心」「探求心」「確かな感性」などを、幼いうちに育むことが大切であると述べています。
南幼稚園の子供たちも、この一年、様々な活動やたくさんの体験の中で、「後伸びする力」を身につけ、
そのたびに「いい顔」を見せてきました。
もちろん「いい顔」とは、「笑っている顔」「集中している顔」「満足している顔」「こらえている顔」など、です。
いずれも「自分の成長を実感しているときの顔」です。
この「いい顔」で一年を終えることができ、ますます四月からの活躍に期待が膨らみます。
その活躍ぶりを、私たちは喜んで待ちたいと思います。
保護者の皆様の温かいご支援に、感謝しながら。